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【展覧会】シャセリオー展(国立西洋美術館)

今回の展覧会はシャセリオーを中心に、彼の師であるアングル、同時代のドラクロワ、そしてシャセリオーの影響を受けたモロー、シャヴァンヌなど、資料を含めて150点超。非常に見ごたえがある。

しかし、時間が足りない。金曜夜の美術館は空いていて快適ではあるが、刻々と閉館時間が迫る中、じっくりと説明を読みながら多くの作品を見ることは不可能だ。

そして、楽しみにしていたわりにピンと来るものがなく、散漫な鑑賞になってしまったのは、時間が足りなかっただけではなく、私がロマン主義絵画に特に深い思い入れがないからでもあるだろう。アングルやドラクロワなどが嫌いというわけではないのだが、「何が何でも見たい!」というほどでもなかったりするのだ。

印象深い作品は特になかったが、シャセリオーのオリエンタリズムの作品からは当時の東方に対する熱狂や、植民地政策で領土を拡大しつつあるフランスの勢いが伝わって来るように感じられた。

この時代、音楽界ではベルリオーズショパン、リストなどが登場している。ヨーロッパの芸術はある種の頂点、いわゆる「クラシック」の最高峰に達したといえるだろう。

シャセリオーの作品も、頂点ゆえの端正さ、完成された美しさがあると思う。

時間がなかったが、企画展示室に続いて新館展示室へ。美術館に到着したときにシャセリオー展のチラシよりも目を引いたスケーエン展へ急ぐ。

スケーエンはデンマークの最北の小さな漁村。ここを舞台にした作品が実に美しい! 澄んだ空気ゆえの強い日差しと、素朴な人々。私が想像するデンマーク、北部ヨーロッパの田舎のイメージそのままだった。