三浦綾子の言葉

(しょせん、人間は誰も自分一人の生活しか生きることはできないのだ)

啓造はふっと、今年の春死んだ前川正を思い出した。 

              

茫々天地間に漂ふ実存と己を思ふ手術せし夜は

結核で肋骨切除した時の、前川正の歌だった。  

                                            

 (三浦綾子『氷点(下)』)

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